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飯田機械産業 ICT施工体験センター

お知らせ&導入事例News

【杭ナビショベル 河川工事】0.45バックホーに取付ました!

2023.02.10

2023年1月より神奈川県厚木市の河川にて杭ナビショベルを0.45㎥バックホーへ取り付けて施工していただきました!

ICT建機の使用は初めてというお客様でした。

機械導入前は、「今まで通り丁張で高さを見ればいいのだからICT建機は必要では無いのではないか」とおっしゃっていましたが、
実際に杭ナビショベル付のバックホーにて作業していただき現場が終了する頃には、「いちいち丁張で合っているか確認しないで掘削できたので作業しやすかった!」と言っていただきました!  よかった…(*´∀`*)

広い河川工事ではGNSS衛星誘導のICT建機での施工が多いですが、樹木が多かったり高速道路の高架があると衛星情報が入りにくく、施工が出来ない箇所があったり、正確な位置が出ない場合があります。その際は杭ナビショベル等測量機からの位置情報を得て作業するICT建機での作業が向いています。

今回は樹木や高架等衛生情報を遮るものはありませんでしたが、河川の片側での作業であること、作業日数は短いこと等を理由にGNSS誘導のICT建機より安価な杭ナビショベルを導入していただきました。

作業をしやすいとお褒めの言葉は頂きましたが、課題も残りました。

「杭ナビショベル」は杭ナビ本体と重機に取り付けたプリズムから位置情報を把握し、重機に取り付けたセンサー及びタブレットをWi-Fi及びBluetoothで繋ぐことで、タブレットに重機の位置情報や設計データを表示して施工を行います。
杭ナビのレーザーは100m位しか届きません。遮るものが無ければ200m近くレーザーが届く場合もありますが、その場合表示されるデータに誤差が生じる可能性が高くなります。小規模土工では100mレーザーが届けば半日の作業には十分な場合もありますが、
広い河川では、杭ナビから離れすぎると杭ナビのレーザーが届きづらくかったり、ブームを高く上げて旋回するとブームがプリズムと本体とのレーザーを遮ってしまいLOSTする頻度が高くなりやすいので、杭ナビショベルを何処に設置するかが課題となりました。
縦横無尽に数台の大型重機が動きますので、あまり近くに杭ナビの測量機をを設置すると、うっかりぶつけてしまう可能性があります。またレーザーをLOSTした場合は重機に設置したタブレットから杭ナビ本体のレーザーを重機に向けるように誘導出来るのですが、なかなかレーザーを捕捉出来ないこともあり、その場合は重機から降りて何メートルも歩いて杭ナビ本体まで行き、杭ナビを重機に向けてレーザーを捕捉しやすくする必要があります。これがとてもしんどいとのことでした
またレーザーが届きにくいところまで重機が離れる場合は、再度杭ナビ本体を設置しなおす必要があります。これも何度もやるようですと面倒です。
その為、出来る限り半日の作業で出来る範囲の中間地点に杭ナビを設置し、作業していただくことと、重機旋回時に必ずブームを下げるかプリズムの位置を考えてレーザーを遮らない方向へ旋回してもらうようにしてご対応いただきました。

また今回は設計データ外にも更に盛土する必要が出てきましたが、通常ですと3次元設計データの追加作成が必要となります。しかし杭ナビショベルには「無限平面」という現在のバケット爪先の位置を高さとした平面をその場で作成する機能があります。これは3次元でデータを作成するので重機の高さが変わっても最初に設定した高さを基準に掘削高が表示されます。こちらの機能を御使用いただいて、追加分の盛土作業を終わらせていただきました。
3次元設計データは外注だった為、追加分の費用が掛からずに済んだと喜んでいただけました!

弊社としても、現場での使用方法の課題や無限平面の活用等杭ナビショベルの可能性を実感できるとても勉強になる現場となりました!

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DCP PHOTO